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9,500円程度
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温熱治療ができるタイプといえば、HV-F5200でしたが、2万円の高級機。もう少し出費を抑えたいという方にはこの「オムロン 低周波治療器 ホットエレパルス プロ HV-F310」がぴったり。
温熱治療ができて、1万円を切る低価格。
治療院に通うほど本格的ではないんだというなら、満足できるのではないでしょうか。
治療範囲は普通程度かやや狭い、貼り付け位置のガイドは無い、強度調節は15段階(HV-F5200、EW6021P、HV-F1200といった上位機種は20段階)など上位機種と比べると見劣りするのは否めないところ。
ただ低周波治療器としての基本機能は十分備えています。
上位機種にあった神経痛のモードはありませんが、神経痛に適した周波数1200Hzを出力するボタンはあります(それでも神経痛に最適とはいえませんが。理由は後述のちょっとざんねんなところで。)。
たたく・もむといったモード選択や、肩・腰などの部位選択も可能ですし、繰り返しボタンもあります。
そして売りの温熱治療。
これが低周波治療パッドでできてしまうのがすごい。
HV-F5200のような温熱用サポーターは不要なんです。
これにより低周波治療と温熱治療の同時並行という今までに無い治療が可能です。
では機能を詳しく見ていきましょう。
温熱もできるパッド
HV-F310最大の売りは温熱治療ができることです。
そしてその温熱治療が低周波治療のパッドでできてしまうのが何よりすごいんです。
HV-F5200は整骨院さながら、温熱サポーターで広く温めてくれます。もちろんそれはよいことなんですが、なにぶんかさばります。
また、サポーターで患部を温め、はずして次にパッドを貼るという作業が発生します。
通院することを考えれば何倍も楽ではありますが・・^^;
このHV-F310では低周波治療の温熱導子にパッドを取り付けます。
これによりパッド自体が熱を持ちますので、別途サポーターなどは不要です。
パッドを貼るだけで低周波治療も温熱治療もできてしまう。
なんともお手軽な治療器です。
肩と腰に貼り付けたときの画像です。どうです?かなりすっきりしていますよね。
パッドが温まるのに時間がかかるようではがっかり。このパッド、なんと1分で温かさを実感できるんです。1分で患部が十分温まるわけではないですが、温かくなってきているのを感じることができます。
「パッドでどれほど温まるものなのか?」と温熱効果に不安を感じる方もいるでしょうが、患部を温める力が確かなことがサーモグラフィでも見て取れます。
ただし、温まるのは貼り付けた患部のみなので、患部周囲も包んで温めるHV-F5200の温熱サポーターには及ばないです。
温熱治療の範囲はちょっと狭いですが、低周波と温熱の交互治療という一体型ならではの治療が可能になりました。
温熱で血管を拡張することで血行をよくして、そして低周波で筋肉を動かしてマッサージ。 もちろん温熱だけ、低周波だけでの使用も可能ですよ。
温熱治療には2つのモードが用意されています。
「温熱モード」
温熱治療専用のモードで患部をしっかり温め血行の改善を促します。
「あったかモード」
温熱刺激・低周波を交互に行い、温熱療法と低周波治療を同時に行います。
部位選択ボタンで「肩・腕・腰・関節・ふくらはぎ・足裏」の6つの部位から選ぶことができます。
「上位機種たちは7部位だったような?」
そうですね。神経痛(関節痛)を含めた7つからの選択が可能でした。
このHV-F310も神経痛に有効といわれる1200Hzを出力することはできますので神経痛に使えないことはありません。
ただ、神経痛の場合末端と背骨、どちらにプラス極・マイナス極を貼るかが重要なのですが、HV-F310ではパッドをプラス極・マイナス極に固定することができません。
(低周波治療は双方のパッドでプラス・マイナスが交互に入れ替わります。ただし神経痛・関節痛モードの場合はプラス・マイナスが固定されます。詳しくは「電極の作用」、「神経痛・関節痛の治療の貼り方」をご覧ください)
なので神経痛・関節痛でお悩みの場合はあまりおすすめできません。
部位選択は6箇所
治療モードは、「たたく・もむ・おす・さする」の4つから選ぶことができます。もみ方ボタンを押すごとに1つずつ切り替わり、何が選択されているかは液晶画面に表示されるのでとてもわかりやすいです。
「おす・さする」があるのは本格的です。疲労回復で使用する場合「さする」は重宝します。
マッサージ強度は15段階。本体右上のダイヤルで調節します。
本体左上のダイヤルは速度調節です。オムロンの最上位機種HV-F5200やパナソニックのEW6021Pには無いですね。
例えば、「たたく」モードで速度を早くするとトントンとたたく間隔が短くなり、文字通り早く叩いてくれます。ただ、繰り返しボタンがあれば、お好みの速さを連続することができるので必須といえるものでは無いです。私のかなり古い機種でも速さ調節がありましたが、いつも同じ速さで使ってました^^;
そしてお好み動作に欠かせない繰り返しボタン。
「いまの刺激がいい」というときにこれを押せば、その刺激を連続してくれます。
HV-F310に特徴的な設定が、ソフトモードとこだわりモード。これはなかなか面白い機能です。
くり返しボタンの近くにあるのソフトボタン。これを押すとソフトモードに切り替わります。ぴりぴりした刺激を抑えたモードです。
低周波治療器を使うと皮膚にピリピリした刺激を感じることがあります。これが痛くて困るとき、ソフトモードにするとピリピリ感をおさえたマッサージになります。
高い周波数なんだと思います。周波数が高くなるとピリピリした皮膚の痛みが少なくなります。その代わりに筋肉の動きも小さくなるのでマッサージが物足りなく感じます。
HV-F5200などの高級機では、こういった高い周波数が普通の治療プログラムに織りまぜられており、ピリピリ感を抑えながら効果的に治療しています。高いのには理由があります。
その名の通り、かなりこだわる方のモードです。
低周波治療の周波数は、低い周波数はこり・筋肉の痛みに、高めの周波数は疲れに、そして1200Hzは神経痛・関節痛に効果が高いとされています。そこで、自分の症状に合わせた周波数を選ぶことができるのがこのこだわりモードです。
5Hz、30Hz、1200Hzから選ぶことができ、
におすすめです。
さすがに上位機種には及ばないので、残念なところもあります。
神経痛・関節痛治療では、プラス極を背骨、マイナス極を患部に貼るのが最適です(詳しくは電極の作用をご覧ください)。しかしHV-F310は専用モードが無いので極の固定ができません。プラス・マイナスが交互に入れ替わる、通常の刺激しか行われません。
治療範囲は狭いです。広範囲モデルはもちろん、普通より狭いです。
オムロン、パナソニックとも現在は大型パッドが標準となりましたが、HV-F310はその大型パッドより小さいパッドです。1世代前の標準サイズといったところです。
温熱治療にはどうしても大きな電力が必要です。これを乾電池だけでまかなうの難しいです。HV-F310は乾電池とコンセント両方が必要です。
低周波の電力は乾電池、温熱治療の電力はコンセント(ACアダプタ)から得ています。
コンセントに接続するので、治療中はコードの範囲内でしか移動はできません。
ただし、低周波治療のみなら乾電池だけでも駆動するのでACアダプタをつなげなくても使えますよ。
治療部位が選べて、液晶画面があるなら、適したパッド貼り付け位置がここに表示されるように思ってしまいますが、残念。表示されません。
ここには、現在のモード、周波数、残り時間といった治療状況が表示されるだけです。
9,500円程度
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さて、上位のものと比較するといくつか残念なところもありますが、治療器の基本機能に不満はありません。
何よりも魅力は価格ではないかと思います。
この価格で温熱治療も体験できる、ここでしょう。
機能を総合的に見ると、HV-F310は案外玄人向けの製品かなと思えます。
こだわりモードで周波数を固定、ガイドが無くても正しく貼れ、治療範囲が狭くても的確な位置を選び、温熱治療もする。
・・・考えすぎですか^^;
そんな玄人じゃなくても、
「お手軽に温熱治療も欲しい」そんな方におすすめです。
電源:DC 3V(単4形アルカリ乾電池×2)、DC 13.5V(専用ACアダプタ)併用
外形寸法:幅180×高さ118×奥行き45mm
本体質量:約300g