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低周波治療器なら何でも治るかといえばそうではありません。低周波治療器が有効となるのは
です。
国が定める医療器具に該当しますので、国も効果を認める医療器具です。
整骨院・整形外科で使用される電気治療の器械と家庭用の低周波治療器も基本的には同じものですから、家庭用の低周波治療器とは治療院での電気治療を家庭で行える器具といえます。
上記の血行不良の改善、筋肉の萎縮防止はマッサージ効果によるものです。
神経痛などの痛みの緩和は、痛みに有効な高い周波数（1200Hz）を出力できる機種でのみ可能です。
ではこれらの治療効果がなぜ得られるのかを解説しましょう。
身体に電流を流すと筋肉が収縮し、電流を切ると筋肉は弛緩します。これを利用し、低周波電流（オン・オフが繰り返されるパルス電流）を体に流すことで、筋肉が収縮と弛緩をを繰り返します。
この収縮・弛緩は筋肉をマッサージしているのと同様の効果があります。
効果としてはマッサージと同様ですが、動作的には運動によって血流を改善する動作に似ています（ただし運動効果は得られないですよ）。
筋肉が収縮するとその部分は太くなります。力こぶをイメージしてください。
これにより血流が若干阻害されますが、弛緩したときにはその分どっと大量の血液が流れます。
また収縮により太くなることで、その周囲の血管では血液が押し流されます。
この筋肉のポンプ作用のことを筋ポンプといいます。乳絞りに似ていることから英語ではミルキングアクション。
筋ポンプの効果により、血行を促進し、新陳代謝が促されるので、疲れを緩和したり、こりをほぐしてくれます。
水泳で肩こりが治ると言われますが、それもこの筋ポンプで血流がよくなるためです。
神経に起因する痛みが原因の場合、筋肉を動かしても治療にはなりません。
神経由来の痛みの場合は低周波治療器は神経に伝わる痛みの信号をブロックするために用いられます。
低周波治療器により特定の神経が刺激され興奮することで、脳に痛みの信号を流す神経の働きが阻害され痛みの信号が脳まで届きにくくなると考えられています。
「痛みの伝達をブロック？根本を治すわけじゃないのなら意味無いのでは？」
いえいえ、そんなことはありません。
この痛みの伝達ブロックは病院で行われる”神経ブロック”という治療に似ています。
神経ブロックとは、痛みをとるために行われる麻酔を用いた治療法です。麻酔薬により神経を麻痺させて痛みの信号の伝達を阻害します。神経痛治療においてはポピュラーな療法です。これも神経を麻痺させるものであって、機能の改善を目的にしたものではありません。
神経痛自体、原因が不明なことも多く、鎮痛剤や神経ブロックによる痛みの緩和治療が広く行われています。
骨折や肉離れのような機能的な異常があるなら話は別ですが、神経痛の場合動かしても問題はありません。原因の特定と治療も大事ですが、生活のためには痛みの緩和が先決になりますよね。
